恩(おん)に報(むく)いて 徳(とく)に謝(しゃ)する
つまり
「受けた恩に対して報いようと 感謝の気持ちを持つこと」
という意味になります。
去る5月13日(木曜日)、
真言宗智山派(しんごんしゅう ちさんは)の青年僧侶有志が全国各地から集まり
京都市東山七条にある智積院(ちしゃくいん)から、
聖宝理源大師(しょうぼう りげんだいし)の祖山である醍醐寺(だいごじ)までの
往復約20㎞以上の距離を、古来の先輩僧侶のご遺徳に習い、
徒歩のみで参詣行脚(さんけいあんぎゃ)するという研修が行なわれました。
この研修を企画立案したのは「智山青年連合会(ちさんせいねんれんごうかい)」
筆者もこの研修に個人的ながら参加してきました。
江戸時代中頃までは、智積院で学ぶ若手僧侶は、醍醐寺に参籠(さんろう)し
真言密教を実践する作法として、
「報恩院流(ほうおんいんりゅう)」と呼ばれる作法を授(さず)かり、修行していました。
成田山でもこの法流が現在もなお継承されています。
今回歩いたのは、俗に「醍醐道(だいごみち)」呼ばれている道に沿った
その当時に先輩僧侶がたどったものと ほぼ同じ道のりです。
朝7時頃に智積院を出発してから、途中休憩をはさみながら醍醐寺境内へ
諸堂を参拝した後に、上醍醐へ更に進み、到着はお昼ごろ
上醍醐では、開山堂にて
「聖宝理源大師1100年御遠忌(しょうぼうりげんだいし1100ねんごおんき)」の法要が
「聖宝理源大師1100年御遠忌(しょうぼうりげんだいし1100ねんごおんき)」の法要が
参加者全員と醍醐派(だいごは)青年僧侶(醐山青年連合会〈ごさんせいねんれんごうかい〉)と
共に営まれました。
共に営まれました。
智積院へ無事戻ってきたのは夕方6時前
20数キロに及ぶ徒歩で踏みしめた練行(れんぎょう)の成満(じょうまん)は、
真言密教(しんごんみっきょう)の教えの法灯(ほうとう)が現在まで
粛々(しゅくしゅく)と受け継がれてきた偉大さを肌で感じる貴重な追体験であり、
まさしく 「報恩謝徳の道」 でもありました。
粛々(しゅくしゅく)と受け継がれてきた偉大さを肌で感じる貴重な追体験であり、
まさしく 「報恩謝徳の道」 でもありました。