「清らかな心」 「仏さまの悟りを表す姿」 「悟った心の表れ」 「菩提心(ぼだいしん)の姿」 など
宗派を問わず、日本の仏教で用いられる様々なお経の中で、
この蓮(ハス)の花についての教えが説かれています。
成田山不動尊にある各お堂でも、例外なくこの蓮華(レンゲ)の造花がお供えされています。
さてここで、
本堂の蓮華(れんげ)に、赤色と白色の色が付けられているのはご存知でしょうか?
本堂に入っていただき お不動様が座しておられる正面に向かい
右側に赤色の蓮華(上の画像です)
左側に白色の蓮華(下の画像です)
となっています。
実は、
赤色は「仏さまの慈悲(じひ)」を表しています。
白色は「仏さまの智恵(ちえ)」を表しています。
ここで、大師堂(だいしどう)にある 曼荼羅(まんだら)を見てみましょう。
大師堂(だいしどう)正面の右側に荘厳(しょうごん)されています。
大日経(だいにちきょう)というお経に基づいて描かれています。
赤色を基調としており、「仏さまの慈悲(じひ)」を表している曼荼羅です。
下の画像をご覧ください。
金剛頂経(こんごうちょうきょう)というお経に基づいて描かれています。
白色を基調としており、「仏さまの智恵(ちえ)」を表しています。
この曼荼羅は大師堂正面の左側に荘厳(しょうごん)されています。
つまり、
本堂の蓮華の色は、胎蔵界(たいぞうかい)と金剛界(こんごうかい)による
仏さまの曼荼羅による世界を表していることにもなります。
これは画僧(がそう)である 牧宥恵(まき ゆうけい)先生の描かれたイラストです。
筆者の恩師でもある牧先生からのご厚情により画像として掲載させていただきました。
泥沼(どろぬま)の中に根をはる蓮(はす)ですが、
その花は、泥に染まることなく綺麗な花を咲かせます。
華のある心・・・
誰もが持ちたいと願いますが、
「現実世界」という泥に染まらずに咲かすことは なかなか難しいものです。