2010年4月30日金曜日

お手綱参拝(おてづな さんぱい)

ゴールデンウィークがやってまいりました。


近畿地方の週間予報もおおむね良好で、心地よい気候の連休になりそうです。


さて、5月1日(土)から31日(月) の1ヶ月の間、


本堂にて、護摩供修行(ごまく しゅぎょう)終了後に


お不動様とのご縁をより深めていただく


お手綱参拝(おてづな さんぱい)を行なわせていただきます。

お不動様の左手に掛けられている


五色(ごしき)の綱(つな)


手にとっていただきお参りしていただきます。

この五色の綱に触れることにより


お不動様とのご縁を固く結んでいただきます。

多くの仏様は優しいお顔やお姿をしておられますが

お不動様は逆で、筋骨隆々(きんこつりゅうりゅう)の体つきで、険(けわ)しいお顔をされています。

子を育てる親御さんに例えれば

母親の包み込むような優しい慈悲(じひ)に対し

お不動様は父親の敢えて厳しく接して育てる慈悲(じひ)を表しているともいえます。

新社会人の方にしてみれば


研修期間中に敢えて厳しく接してくる指導教官さんともいえましょうか。


厳しさの中に、実は相手の将来を案じての優しさが多分に含まれている。


お不動様の広大無辺の功徳に是非とも触れてみてください。

詳細に関しましては、当山の受付、または本堂の職員にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせは、

072-833-8881番へご連絡お願い申し上げます。


2010年4月19日月曜日

蓮(ハス)の華(はな)

仏教の教えを象徴する花といえば 蓮(ハス)の花 つまり蓮華(レンゲ)です。

「清らかな心」 「仏さまの悟りを表す姿」 「悟った心の表れ」 「菩提心(ぼだいしん)の姿」 など

宗派を問わず、日本の仏教で用いられる様々なお経の中で、

この蓮(ハス)の花についての教えが説かれています。

成田山不動尊にある各お堂でも、例外なくこの蓮華(レンゲ)の造花がお供えされています。

さてここで、

本堂の蓮華(れんげ)に、赤色と白色の色が付けられているのはご存知でしょうか?


本堂に入っていただき お不動様が座しておられる正面に向かい

右側に赤色の蓮華(上の画像です)

左側に白色の蓮華(下の画像です)

となっています。

実は、

赤色は「仏さまの慈悲(じひ)」を表しています。

白色は「仏さまの智恵(ちえ)」を表しています。

ここで、大師堂(だいしどう)にある 曼荼羅(まんだら)を見てみましょう。




上の画像は、胎蔵界曼荼羅(たいぞうかい まんだら)です。
大師堂(だいしどう)正面の右側に荘厳(しょうごん)されています。
大日経(だいにちきょう)というお経に基づいて描かれています。
赤色を基調としており、「仏さまの慈悲(じひ)」を表している曼荼羅です。
下の画像をご覧ください。


これは金剛界曼荼羅(こんごうかい まんだら)といいます。
金剛頂経(こんごうちょうきょう)というお経に基づいて描かれています。
白色を基調としており、「仏さまの智恵(ちえ)」を表しています。
この曼荼羅は大師堂正面の左側に荘厳(しょうごん)されています。
つまり、
本堂の蓮華の色は、胎蔵界(たいぞうかい)と金剛界(こんごうかい)による
仏さまの曼荼羅による世界を表していることにもなります。



「心の華を」
これは画僧(がそう)である 牧宥恵(まき ゆうけい)先生の描かれたイラストです。
筆者の恩師でもある牧先生からのご厚情により画像として掲載させていただきました。
泥沼(どろぬま)の中に根をはる蓮(はす)ですが、
その花は、泥に染まることなく綺麗な花を咲かせます。
華のある心・・・
誰もが持ちたいと願いますが、
「現実世界」という泥に染まらずに咲かすことは なかなか難しいものです。




2010年4月13日火曜日

春夜 雨をよろこぶ

昨日は1日中雨天でした。
境内を華やかに彩っていた桜の花もすっかり散りました。 花が散りだすと同時に若葉が芽吹いてきています。
本堂前のもみじも若葉が芽吹き、爽やかな緑色をしてきました。

今から1250年ほど前の中国でこんな漢詩の一部が創られています。
タイトルは「春夜喜雨」で、「春夜[しゅんや]雨を喜ぶ」と読みます

好雨知時節 (好雨[こうう]時節を知り)
當春乃發生 (春に当って乃[すなわち]ち発生す)
随風潜入夜 (風に随って潜[ひそか]に夜に入り)
潤物細無聲 (物を潤して細やかにして声無し)
~以下略~
≪和訳≫
よい雨は、その降るべき時節を知っている
春になると降りだして、万物の生命が萌え始める
雨は風にしたがってひそかに夜中まで降り続き
万物を細やかに音も立てずに潤している
~以下省略~
まさしく昨日の雨が、この詩で描かれている雨ではないでしょうか。
1000年以上の時を隔てても、目の前の情景は変わらないというのは実に不思議ですね。
時代が大きく変わろうとも、自然の普遍性は偉大なもであることをとつくづく感じます。
これは「杜甫(とほ)」という方の作です。
同じ世代の「李白(りはく)」が「詩仙」と称されたことに対し、
「詩聖」と称された最高の漢詩人ともいわれています。



杜甫(とほ)が生きた時代は、唐の玄宗(げんそう)皇帝から粛宗(しゅくそう)皇帝にかけての時代で
西暦でいうと700年初めから終わりにかけてに当ります。
日本では奈良時代、ちょうど奈良の平城京に都が置かれていた頃です。
真言八祖の第6祖にあたる「不空(ふくう)三蔵(さんぞう)」もこの世代の方です。
弘法大師が日本へ持ち帰った「理趣経」をはじめとする密教経典は、
この「不空三蔵」が訳したものが多く含まれています。
不空三蔵はこの時代、多くの密教経典を当時の唐の皇帝の勅命により漢訳しました。
ところで・・・
この時代、不空三蔵は、杜甫や李白のことをご存知だったのでしょうか・・・
また杜甫や李白は、逆に不空のことをご存知だったのでしょうか・・・
ちょっと想像してみたくなってしまいます。




2010年4月8日木曜日

お釈迦様降誕会

昨日(7日 水曜)の新聞各紙[大阪府内版]に掲載されている通り

香里百年桜(こうりひゃくねんさくら)の植樹式が6日に行なわれました。 植樹された桜には、1本ごとにナンバーリングがなされています。
また、同時に記念碑も建立(こんりゅう)されました。
100本の桜を植樹した由縁が記されています。


さて、本日はお釈迦さまが誕生された日です。


釈尊降誕会(しゃくそんごうたんえ)と成田山では云います。

別名を「灌仏会」(かんぶつえ)とも云います。

「灌仏会」の「灌」とは、「水を灌(そそ)ぐ」という意味です。

お釈迦さまがお生まれになられたとき、天界にいる竜王が喜び

天から香水(こうずい)を産湯代わりに灌(そそ)いだといいます。

それにあやかり、お釈迦さまの誕生のお姿に甘茶を灌(そそ)いでお祝いをするのです。







2010年4月4日日曜日

桜 満開になりました

昨日、本日の週末は好天に恵まれました。

また境内の桜も満開になり、目がまぶしくしくなるほど明るい境内となっています。 明日からは入学式・入園式ウィーク

門出を祝うには最高の景色です。